導入企業インタビュー

特定業務のロボット化だけでなく、
全社的に各担当者が業務を自動化できるようになることで、
企業競争力の向上を目指しています

株式会社ティーガイア

携帯電話や各種通信サービスの販売を手がける株式会社ティーガイア(以下、ティーガイア)では、定型業務をロボットで自動化するためWinActorを導入。その活用を日本ワムネットが支援しています。RPA導入のねらいと成果について、主計・財務部 予算・統制チームリーダー 小林洋一氏、主計・財務部 営業経理チーム 新井 佑弥氏、福壽 美佐子氏、中尾 真亜莉氏に詳しく伺った。(写真:ティーガイアのみなさん)

売上金額と入金金額を照会し、自動でメールを通知する業務のイメージ

ロボット化しやすい業務からRPAを適用

RPAの利用状況について教えてください。

本社の経理チームを中心にWinActorを導入し、経理関連業務の一部においてロボットを使い始めたところです。現在、4つの業務を運用およびテスト運用しています。

ティーガイアにおける自動化業務の概要と導入効果

ロボット化した業務内容 ロボット化する以前の状況 導入(予定)効果 ロボット
作成時間
直営店の売上金額と各口座への入金金額を照会。金額の差異があった場合、自動で該当直営店担当者へ確認メールを自動送信。(表面:自動化イメージ図の業務) データを表計算ソフトに展開し、照会作業を実施。差異がある場合に電話もしくはメールで確認。入金情報が翌15時に参照可能となるため、当日中に照会作業や確認の連絡ができなかった。 メール通知まで自動化されることにより、差異があった場合の理由確認まで当日中に対応可能に。複数拠点(担当者20人以上)で実施している作業を本社に集約予定。 約20時間
表計算ソフトに記載された手数料収入の仕訳帳データ(勘定科目、計上金額など)を、会計システムの仕訳帳入力画面へ自動転記。 仕訳帳データを手作業で会計システムへ入力。 複数拠点で実施していた作業を本社へ集約予定。入力ミスのリスクを排除。 約7時間
会計システムで作成している家賃・駐車場に関する支払伝票の入力作業を自動化。 支払データを手作業で会計システムへ入力。 全国拠点への展開時、月間約35時間の作業時間削減を見込む。入力ミスのリスクを排除。 約8時間
月2回、定期的に約60部署へ送信する伝票データをワークフローシステムに添付する作業を自動化。 既存対象業務なし(伝票ファイルをワークフローシステムに手作業で添付する作業を想定)。 手作業での作業想定比較し。月間1.5時間の時間削減を見込む。手作業による添付ミスのリスクを排除。 約2時間
なぜ、これらの業務をロボット化したのでしょうか。

ある程度の効果が見込め、ロボット化しやすい業務に適用していくというのが、現時点でのRPAの活用方針となります。従来のITとは異なりRPAの場合は、既存の業務の一部、すなわち“ 手作業”をそのまま自動化するためのツールですので、まずは自分の担当業務を自動化したいと考える担当者に手を挙げてもらい、ロボット化に取り組んでもらっています。仮にロボット化が上手くいかないことがあったとしても、これまで通り手作業で業務を続ければ済むことなので、リスクは少ないと考えています。ただし、俗に言われる“野良ロボット”が乱立しては困ります。また、業務によっては業務規定や法律上の制限に沿っていなければならない作業手順もあるので、ロボット化する業務の可否については最終的に各部門で判断することになります。

株式会社ティーガイア
主計・財務部
予算・統制チームリーダー
小林 洋一氏

通常の業務に加えて、WinActorの使い方を覚えたり、ロボットを作成したりと、各業務の担当者への負担がかえって増える危惧はないのでしょうか。

自動化や効率化、さらに作業ミスなどのリスク削減が実現されれば、自分自身の作業負荷やストレスの軽減にもつながり、結果として残業する必要がなくなったり、休暇の日程調整などもしやすくなるということで、前向きに捉えていることが多いようです。
また、普段から業務の効率化を意識している担当者にとっては、業務や作業のことを一番よく理解している自分自身の手で、納得がいくように効率化ができ、その成果を実感できるというのは、仕事をする上での意欲向上にもつながっているようです。

RPAの導入や普及にあたり、会社としては何か支援をしているのでしょうか。

現段階では本社内だけの取り組みとなりますが、WinActorの公認資格を持ったインストラクタによるRPAの講習会を実施しています。基本は自由参加で、本社の8 割ぐらいの社員が受講できるように開催していく予定です。
また、先ほど紹介したロボット化を進める際は、メールや電話でのテクニカルサポートの他に、一定期間、WinActorの公認資格を持ったエンジニアに定期訪問してもらい、直接、わからないことを聞いたり相談できたりするようにしました。

株式会社ティーガイア
主計・財務部
営業経理チーム
新井 佑弥氏

競争力向上の源泉としてRPAを全社展開予定

なぜ、積極的にRPAの導入を推進しているのでしょうか。

まず、RPAの導入により業務の自動化や効率化を図り、人的ミスを削減できるというメリットがあります。そのことにより、作業負荷やストレスの軽減、長時間労働の解消を実現できれば、働き方改革などにもつながっていくと捉えています。 その次のステップ、いわば第2 段階として、業務の標準化や集約化、一元化をめざしています。先ほど紹介した業務でも、本部で一括して作業している業務もあれば、複数の拠点で処理をしている業務もあります。自動化が進めば本社に集約化できる業務もありますし、各拠点の担当者に完成したロボットを配布すれば業務の標準化にもつながります。 そして、第3 段階として、特定の部署や担当者だけでなく、どの業務の担当者、いわば全社員がRPAで業務の課題やムダを解消できるようになれば、標準化・集約化・一元化が全社的に広がります。その結果、創造的な業務へと人的なリソースを集中投下できるようになり、企業としての競争力向上につながることをめざしています。

株式会社ティーガイア
主計・財務部
営業経理チーム
福壽 美佐子氏

使い勝手に優れ、国内No.1シェアのWinActorを選択

WinActorおよび日本ワムネットからの提案を採用した理由を教えてください。

日本ワムネットからWinActorを紹介され、それまで試していた製品と比べて、使いやすいことに驚きました。全社的に利用していくために使い勝手の良さは重要なポイントであり、またVBAなどと連携して高度なロボットも作成できることも評価しました。最終的には、国内No. 1シェアの製品ということで安心して使い続けられると判断し、採用を決めました。
日本ワムネットは、当社におけるRPA 活用の現状と将来像を踏まえ、公認のインストラクタやエンジニアによる専任部隊が、手厚く、長期的に活用を支援してもらえるということで、サポートを依頼することにしました。

株式会社ティーガイア
主計・財務部
営業経理チーム
中尾 真亜莉氏

RPAの導入を検討している企業へのアドバイスがあればお聞かせください。

導入前から適用する業務を決めつけず、成果の上がりやすい業務からロボット化していくことがポイントになるのではないでしょうか。遠回りに感じるかもしれませんが、RPAのメリットや能力に対する理解を周知でき、結果的に適用範囲を広げ、導入効果を高めることができると考えています。

※記載の担当部署は、2018年10月の組織名です。

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